腹が空になれば、頭も空になる

「腹が減っては、戦はできぬ」という日本のことわざを聞いたことがあるだろう。ユダヤ人はここから一歩進んで、「腹が空になれば、頭も空になる(when the stomach is empty, so is the brain.)」と指摘する。故郷を追われた歴史を持つユダヤ人は、移住先で知恵と技術を磨いて生き延びなければいけなかった。そうして必死に働いた結果、産業界を席巻するほど頭角を現す人が出てきたのである。例えば、ファッション分野。移住したアメリカで洋服の仕立てを生業とするうちに、ユダヤ人は縫製になくてはならない存在になった。リーバイスの創業者や、デザイナーのラルフ・ローレンといった大物も輩出している。エスティ・ローダーやマックス・ファクターなどの化粧品メーカー、メイシーズやサックス・フィフス・アベニューといった百貨店も、ユダヤ人の手によって生み出された。仕事の上で「知恵と技術」を重視し、結果を出してきたユダヤ人らしい格言だね。

■ユダヤ人の格言について
ユダヤ人はパレスチナの地を追われて各地に離散し、差別や迫害を受けた過酷な歴史をもつ。長い間、国家をもたない民族として生き延びる過程で、多くの格言を使って苦悩や喜びを表現し、生き抜く「知恵」を子孫に残してきた。その格言の数々は、現代に生きるわれわれにとっても、普遍性・説得性をもつものばかりだ。
■参考文献
『ユダヤ人ならこう考える! お金と人生に成功する格言』(烏賀陽正弘《うがや・まさひろ》著・PHP新書)より格言を選出。解説も烏賀陽氏の見解を参考にしている。
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