第5回 5年で128社も! 四季報で見つけるテンバガー(10倍株)

いよいよ今回から、株式投資のマストアイテム「会社四季報」を活用した銘柄探しの実践編がスタート! 「会社四季報」の達人である渡部清二さんから、テンバガーの見つけ方をレクチャーしてもらいます。

テンバガーとは、株価が10倍以上になった銘柄のこと。つまり、あなたのお金をドーンと大きく増やしてくれる味方なのです! なお、前回までは4回にわたって、「会社四季報」の読み方のキホンについて教わってきました。「まだ読んでいなかった!」という方は、前回までの連載もぜひ参考にしてください。
第4回「3つの欄を見れば、銘柄のポテンシャルがわかる!」を読む

5年で128社の株価が10倍以上に!

ーー株価が10倍になるということは、10万円を投資したら100万円の時価評価になったわけですよね。あまりにも羨ましすぎる話なのですが、テンバガーなんて滅多に出てこないのでは?

いえいえ、けっしてそんなことはありませんよ。過去5年間を振り返ってみると、全上場の3256社の中で128社の株価が10倍以上に達しています。テンバガーに出合える確率は、宝くじの高額賞金の当選率よりもはるかに高いと言えそうですね。しかも、テンバガーは私たちの普段の生活に身近な会社が多いのも特徴です。

みなさんに馴染みがありそうなテンバガーの具体例をいくつか見ていきましょう。たとえば、著名人が次々とダイエットに成功してバツグンの知名度を誇る減量ジム「ライザップ」を運営する「 RIZAPグループ  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」。前身である健康コーポレーション時代に「豆乳クッキーダイエット」一筋から、美容の消耗品ビジネスなどに注力し始めたことで業績や株価は大きく伸びました。その後も積極的にM&Aを行い、株価は安値から考えれば実に1261倍にまでなりました! テンバガーどころか1000倍以上にもなっているわけです。

また、「 ペッパーフードサービス  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」が運営している「いきなり!ステーキ」も、身近な存在ではないでしょうか? 立ち食いステーキという新しい業態で、新規出店を加速。増収増益が続き、株価は安値から152倍にも上昇しています。

ーー確かに、知り合いにも「ライザップ」で痩せたという人が出てきましたし、「いきなり!ステーキ」も行列ができていましたね。だから、株価もスゴイことになっていたわけですね。

そう、テンバガーとなる会社のビジネスは、マスコミでも取り上げられるほど大ヒットしていることが多いのです。詳しいことは順を追って説明しますが、「会社四季報」を読んでいれば、そういったヒットの兆しをいち早くキャッチできますよ!

そして、最近のテンバガーの例はまだまだ挙げられますよ。美容に関する総合サイト「@コスメ」を運営する「 アイスタイル  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」は、いまや20〜30代の女性にとって定番のサービスとなっています。それにより、売上高も営業利益もこの3年で約3倍へ拡大しており、株価も19倍になりました。

カエル先生の一言

「なぜここまでアイスタイルは成功したの?」「今後はどんな戦略とっていくの?」
気になる人はアイスタイル吉松社長のインタビュー「業界の独自性に目をつけた「アットコスメ」の壮大な戦略【前編】」をチェック!

さらに美容器具が女性の間で人気の「 ヤーマン  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」も、訪日客向けやエステサロン用の販売が着実に成長しました。そのおかげで株価は加速度的に伸び、安値から46倍にもなっています。

世界のトヨタも、テンバガーとして戦後の株式市場の主役だった!

ーー確かに、テンバガーは意外とたくさん出現するものなのですね。しかも、身近で商品・サービスの名前や会社名を聞いたことがあるものが多かったのもオドロキです。

過去10年間、20年間、30年間といったように、もっとさかのぼっていけば、日本の株式市場ではかなりの数のテンバガーが誕生していますよ。知らない人も多いと思いますが、実はあの世界的な自動車メーカーである「 トヨタ自動車  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」も、かつてテンバガーとして急ピッチの株価上昇を遂げて、大いに話題を集めた銘柄なのです

しかも、終戦直後のトヨタは経営がピンチだったようで、1950(昭和25)年6月に発売された「会社四季報」夏号の記者によるコメント欄では、その【前途】について「楽観を許さぬ」とか「再建も容易ではない」と書かれていました。ところが、その年の6月からの朝鮮戦争で特需が発生し、9月に出た「会社四季報」秋号のコメント欄では、「前途は期待される」と180度の変化となっています。


トヨタの株価も業績の回復を受けて急上昇し、もしも1950年の6月に買っていたら、それから2年後には10倍、6年4ヵ月後には100倍、10年5ヵ月後には1000倍になっています。さらに言えば、30年10ヵ月後の1981年4月には1万倍になり、64年9ヵ月後の2015年3月には12万7300倍まで再び拡大しています。

ーートヨタのように誰もが知っている会社までテンバガーだったなんて、思ってもみませんでした。テンバガーはけっして激レアな存在ではないということですね。でも、どうすれば株価が急上昇し始める前に、いち早く見つけ出せるのですか?

株価が10倍以上に化ける兆候について知っておけば、ちゃんと先回りができますよ。トヨタのケースと同じように、たとえばペッパーフードサービスでは新規出店の数が急増していたり、他のテンバガーでも業績が伸びていることを伝える記者のコメントが書かれていたりと、「会社四季報」からも株価がどんどん上がる可能性を感じとることができました。

それに、実はテンバガーとなった銘柄には、4つの共通点があります。逆から言えば、それら4つのポイントを満たしているにもかかわらず、まだ株価が10倍になっていなかったとしたら、その銘柄がテンバガーとなる可能性がとても高いわけです。しかも、「営業利益率」や「上場してからの年数」など、4つの共通点はいずれも「会社四季報」でカンタンにチェックできるものばかりですよ!

つまり4つの条件を満たす銘柄にターゲットを絞れば、あなたもテンバガーをゲットできるかもしれないということです。次回では、4つの条件とは何かについてわかりやすく説明しますので、どうかお楽しみに!

<まとめ>
・株価が10倍以上になった銘柄はテンバガーと呼ばれている
・過去5年間でテンバガーは128銘柄も誕生している
・テンバガーは身近な会社が多い
・テンバガーとなった銘柄には、4つの共通点がある

今回のテーマで取り上げた上場企業

RIZAPグループ
ペッパーフードサービス
アイスタイル
ヤーマン
トヨタ自動車

本記事は、取り上げた企業への投資を推奨するものではありません。原則として原稿作成時点における情報に基づいて作成しております。また、記載された価格、数値等は、過去の実績値、概算値あるいは将来の予測値であり、実際とは異なる場合があります。投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。