PERで読み解くリクルートHD

「PERで読み解くJR東海」を読む
増収率や増益率と共に、株を買うときには必ず確認しておきたいPER。そのPERは、株価を1株あたり利益(EPS)で割ることで計算できます。一般的には10倍、15倍というように倍率で表され、倍率が高くなれば割高、低くなれば割安と判断します。

PER=株価÷1株あたり利益(EPS)
(もしくは、時価総額÷当期純利益)

高いPERと上昇チャートは買いのサイン

PERと「チャートのトレンド」は、投資家の心理を表す2大シグナルと言えます。たとえば、PERは高いのに、株価がなかなか高値を更新していないケースでは、企業業績に対して投資家が何らかの不安を抱いているサインです。逆に、PERが高く株価も上昇している場合は、投資家の好感を反映しているとみてよいでしょう。両方の指標・トレンドをチェックすることで、投資家の心理を読み取ることができるのです。

case10:リクルートHD

今回取り上げるのは、ホットペッパーやSUUMO、ゼクシィなどでおなじみの「 リクルートHD  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」です。同社は、企業の旺盛な人材確保ニーズの追い風を受けて、増収が続いています。また、国内で得たキャッシュを海外企業のM&A(買収)に活用し、海外の成長領域に積極的に投資をして成功しつつあります。こうした企業の戦略が株式市場でも人気を集めており、株価は高値を更新し続けています。

急成長中のIndeedに期待高まる

株価に加え、予想PER(東洋経済予想)も38.5倍と業種平均を大きく上回っており、投資家の期待値が高いことがわかります。こうした高い人気の背景には、最近よくCMでみかける「Indeed」の好調が挙げられます。

リクルートの事業は大きく分けて、以下の3つの事業に分かれています。

売上高6割増のニュースター登場

2012年に買収したIndeedを含むHRテクノロジー事業は、2017年度に売上高は2185億円と全体の約1割(全社2兆1734億円)にすぎませんでした。しかし、前期に比べて売上高が6割増加と急成長を遂げており、弊社アナリストによれば、今後も成長し続け、2021年度にはメディア&ソリューション事業を追い抜くと予想されています。これだけの成長が見込める事業を抱えているのであれば、業種平均より高いPERでも納得のいく水準と言えそうです。

Indeedは、求人情報専門の検索サイトで「人材募集のグーグル」とも呼ばれています。月間2億人が利用している、世界No.1規模の求人検索サイトです。特徴としては、リクルートのサービスだけでなく、他の求人サイトの検索結果もすべて表示されること。求職者にとっては複数の求人サイトに登録する手間が省けて情報を探せることから、人気となっているようです。

<PERの読み解き方3ヵ条>
①これからの業績を考える
②会社の人気度を考える
③投資家の心理を考える

今回は①と③からリクルートHDを見てきました。稼ぎ頭の中国・アジア事業が株価をけん引している資生堂のように、リクルートHDも急成長しているセグメントの存在が、株価やPERを押し上げていたことがわかりました。「PER」と「チャート」で人気を集めている銘柄を確認したら、その理由をセグメントごとの成長率にも留意してチェックしてみましょう。

本記事は、PERを解説するものであり、素材として取り上げた企業への投資を推奨するものではありません。原則として原稿作成時点における情報に基づいて作成しております。また、記載された価格、数値等は、過去の実績値、概算値あるいは将来の予測値であり、実際とは異なる場合があります。投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。