車と教育費をスリム化しよう

  • 3分でわかる・お金に困らない人生を送るためのマネープラン入門 / 竹川 美奈子Noritake

住宅や保険以外に、人生で大きな支出といえば、車と教育費です。今回は車と教育費について考えていきましょう。
「第3回保険に入るなら必要最低限」を読む

都市部の人は車を持たずにカーシェアリングを利用

車は、家、保険に次ぐ、大きな家計の支出項目です。車体自体の価格も高いのですが、さらに自動車税や自動車保険料がかかることも忘れてはなりません。たとえば、比較的安いとされている軽自動車でも、税金や保険料を加えると総取得費としては100万円近いお金が必要です。
そして、車は購入したあとも継続的にお金がかかります。たとえば、ガソリン代のほか、任意保険や12カ月点検、車検代、タイヤ代、それに自動車税などがかかってくるからです。加えて、持ち家でない場合は、駐車場代もかかります。
すべてを足すと、平均的な車でも、年間50~60万円くらいのお金が必要になります。つまり、月にならすと、4万円〜10万円ほどです。ですので、いかに車が便利とはいえ、それだけのお金をかける価値があるのかどうか考えてみたほうがよさそうです。
とくに都市部では電車・地下鉄やバスが発達しているので、車がなくても移動するのにさほど支障はありません。普段は公共交通機関を利用し、必要なときにカーシェアリングやレンタカーを利用すればこと足ります。車を多数の会員で共同利用するカーシェアリングは最初に入会金や登録手数料を払って、あとは利用した時間や距離などに応じて料金を支払うしくみです。

私が家も6年ほど前に車を手放して、カーシェアリングを利用するようにしましたが、年間50万円以上の節約になりました。これからは車に限らず、モノを「所有する」から「シェアする」「必要なときだけ利用する」という方向に向かいそうです。

一方、地方都市や郊外に住んでいる人にとっては、車は必需品です。ただ、生涯にかかる車のコストは相当なものです。維持費も含めると2000万円程度になります。ですから、購入時はコストパフォーマンスにこだわり、そして維持費をおさえる努力をしましょう。そして、車を購入するときにはローンを組まず、現金で支払いましょう。無駄な金利負担をおさえることができます。
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学資保険に入ってはいけない!?

次に教育費です。教育費は子どもがどんなコースを進むかで、かかるお金は大きく違ってきます。下の図は平均的な教育費の目安を示したものです。
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*文部科学省「平成26年度子供の学習費調査」「平成26年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」「平成27年度学生納付金調査結果」の各調査から算出。すべて国公立コースは大学を文科系で試算。

もっとも教育費がかさむのは幼稚園から大学まで私立の学校に通った場合で、文科系学部で約2100万円、理科系学部だと約2240万円、医歯学部系だと約3250万円かかります。逆に、高校から私立、大学から私立というコースであれば、1000万円程度です(文科系学部の場合)。ただし、大学で私立の医学部に入学したりすると、一気に教育費は跳ね上がります。いちばん安いのはすべて国公立に進んだ場合で、750万円程度です。

子どもはいきなり大きくなるわけではないので、教育費は計画的に準備がしやすい費用です。ただし、準備の仕方もいろいろな選択肢があるのでよく考える必要があります。

一般に、子どもが生まれたら、学資保険に加入するというイメージがありますが、支払った保険料の総額よりも、受けとる満期金のほうが少ない”元本割れ”してしまう商品も少なくありません。元本割れしないものも一部にはありますが、年平均利回りは1%未満です。それなら、預金に加えて、自分で低コストの投資信託を活用して運用していき、その一部を教育費に充てることも選択肢のひとつでしょう(詳しくは第6回でお伝えします)。

子どもの教育費についてはその家庭なりの価値観やライフスタイル、教育方針などによって金額が変わってきます。ただ、支出が大きくなると、それ以外にかかるお金、たとえば、自分たちの老後などに割り振りできるお金は少なくなります。バランスも考えながら、教育費にどこまでお金をかけるかを判断しましょう。

なお、気をつけたいのは幼稚園・保育園や小学校時代からお金を使いすぎないことです。習い事などついついお金をかけてしまう方も多いのですが、教育費はあとになるほどかかるということは覚えておいてください。

1人より2人のほうが資産形成には有利!

今までみてきた大型支出(住宅、保険、車、教育費)に加えて、ふだんの基礎生活費をスリム化すると、さらに貯蓄や投資に回すお金を捻出することができます。基礎生活費というのは、住居費(家賃や管理費など)、食費、公共料金など、毎日生活をしていくうえで必要最低限かかるお金のことです。
ただ、節約しようにも、都市部でひとり暮らしをしている人はどうしても基礎生活費が高くなりがちです。その場合、早く結婚してしまうのも手です。「貯蓄が少ないから結婚しない」という人もいますが、むしろ早く結婚したほうがお金は貯めやすくなります。お互いに仕事をしている人同士が結婚すると、収入はアップしますが、2人で暮らしても支出は2倍にはならないからです。むしろ、広いところに住めて、食費や公共料金などはおさえられます(結婚でなくても、友人同士でルームシェアをしたり、最近増えているシェアハウスのような物件に入居したりする方法もあります)。
2人で稼ぐことは、失業や病気といった予期せぬ自体が起こったときのリスク分散にもなります。 結婚したら、2人でしっかり稼いで、ライフプランやお金についての指針を決めて、支出や運用を考えていくことが資産形成の近道です。

それでは、今回のポイントをまとめておきましょう。

  • ・都市部の人はカーシェアリングやレンタカーを利用する
  • ・学資保険には入らず、教育費は計画的に準備する
  • ・ふだんの基礎生活費をスリム化することも大事

次回は、意外と知られていない「年金」についてお話しようと思います。

「第5回 老後の資金をどうするか?」を読む