運が向いてきたら、椅子を差し出せ

誰もが幸運を願うけど、人生に訪れるのは、得てして幸運よりも不幸の方が多いもの。ユダヤ人はそんな厳しい現実をしっかりと見据えて、たとえ不運がやってきても嘆かずに「不運の次には幸運が来る」と前向きに考える傾向がある。その上で、たまにしか訪れない幸運に備えておく。いざ幸運がやって来たら逃さずにつかまえ、最大限に活用するために、万全の準備を整えておくのだ。そのことを表すのが、「運が向いて来たら、椅子を差し出せ(When fortune calls, offer her a chair.)」という格言。いい仕事が舞い込んで来ても、それを引き受ける素地がないと、チャンスを活かせないまま終わってしまう。ふだんから自分の実力を磨き、努力している人だけが、舞い込んで来た幸運に「どうぞ」と椅子を差し出すことができるんだ。

■ユダヤ人の格言について
ユダヤ人はパレスチナの地を追われて各地に離散し、差別や迫害を受けた過酷な歴史をもつ。長い間、国家をもたない民族として生き延びる過程で、多くの格言を使って苦悩や喜びを表現し、生き抜く「知恵」を子孫に残してきた。その格言の数々は、現代に生きるわれわれにとっても、普遍性・説得性をもつものばかりだ。
■参考文献
『ユダヤ人ならこう考える! お金と人生に成功する格言』(烏賀陽正弘《うがや・まさひろ》著・PHP新書)より格言を選出。解説も烏賀陽氏の見解を参考にしている。
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