自分の好きなことでお金を稼げるようになるまで〜下田美咲さんインタビュー【中編】

  • お金を語るのはカッコいい・好きなことを仕事にするためのヒント / 下田美咲

高校卒業の間際に所属していた事務所をやめて、ニートとなった下田美咲さん。そこからどんな活動をはじめて、どうやって結果を出していったのでしょうか。ニート時代におこなっていた先行投資についても語っていただきました。
「自分の好きなことでお金を稼げるようになるまで〜下田美咲さんインタビュー【前編】」を読む

YouTubeで動画が1000万回再生されて

当時21歳で、大学にも行ってなかったし、働いてもいなかったので、ニートのような生活を送っていました。そんな時に、友達が「お前が好きそうなものを見つけた」と、「ゴールデンボンバー」のPVを見せてくれたんです。2011年の頃です。

その時はまだ、お茶の間からするとゴールデンボンバーさんは無名な頃でした。だけど、PVを見た瞬間、「なんて面白い人たちなんだ!」と衝撃を受けて「私、この人たちの仲間になりたい!!」と思いました。こんな言い方をしてしまうと語弊があるのですが、当時そこまで売れていない状態だったから「入れる可能性がありそう」という感覚があり、「私、このバンドに入りたい! 入る!!!」と決めて。

そこから、作戦を練りはじめました。ゴールデンボンバーに入るために必要なスキルとはなんだろうか? と考えたときに、私は彼らが作った面白い動画を観てハマったから、私も彼らと同じように面白い動画を作れるようになればいいんじゃないかと思ったんです。動画で結果を出せば、もしもゴールデンボンバーの加入オーディションがあったときに、即戦力をアピールできるなと。それで自分で動画を作ってYouTubeに投稿し始めました。

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——「下田美咲の動画プロジェクト」は当時から話題になってバズって(インターネット上で爆発的に話題となる)いましたね。今や1000万回以上も再生されています。

YouTubeに投稿したのは、バズらせるのが目的だったわけじゃなくて、ゴールデンボンバーのオーディションへ向けた訓練として、下心なしに作ったものだったから、こんなにバズってビックリしました。

それで気づいたのは、結果が出るのって早いんだなということです。YouTubeに関しては、1本目からバズっていました。何年も積み重ねた結果、花開いたとかじゃなくて、本当に“即”って感じでした。だから「石の上にも三年」とかって意味がないんだなっていうのがよくわかった。

そのあとに書き始めたnoteの原稿も1本目から数百万円を売り上げていたし、cakesの原稿も1本目からバズっていたから、自分に向いているものって即効結果が出るんだなってわかったんです。だから、今では、1本やってみて結果が出なかったらそれはもう止めることにしています。無駄な努力はしなくなりました。

——自分に向いていることはすぐに結果が出てお金につながっていく、と。

そうです。お金だったり、何らかの数字に。それと、私がいま結果を出せているのって、ニート時代も含めて、自分のためにお金をたくさん使って、先行投資してきたからというのが大きいと思います。

趣味に惜しげもなく600万円使った

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──どんなことにお金を使ってきたのでしょうか?

ニート時代は、自分が好きなことにひたすらお金を使っていました。たとえば、カラオケに行ったり、お酒を飲んだり、動画を撮影したり。それを無駄遣いだという人もいたけれど、YouTubeの動画でバズってからは、カラオケで踊りまくっている姿が取材されてお金になったし、お酒も「コール日本一の人」と呼ばれるようになったり、バラエティ番組「ゴッドタン」(テレビ東京系)の「飲み姿かわいい選手権」でグランプリを頂いて注目されてからは、テレビに出て泥酔するだけでお金をもらえたりもしました。そうやって、それまで自分が好きで惜しみなく使ってきたお金が、結果的に自分に戻ってきましたね。

もともと趣味だった美容もそうです。自分に合うスキンケアが見つかるまでに600万円くらいお金を使ったんですが、結果的にnoteで売れたから、今ではもう600万円は回収できました。

──美容に600万円も使ったんですか!?

そうです。私、幼稚園くらいからスキンケアしてたから、単純にスキンケアにお金をかけていた期間が長いんです。5歳から25歳くらいまでの約20年間、いろんな商品を買って試してきたので、トータルでそれくらい使っているだろうなっていう概算です。

私、一度使ってみて効果が感じられない商品はすぐ捨てるんです。たとえば化粧水にしても、1回使ってみて、次の日の朝に「劇的に良くなった!」と思わなかったら捨てます。

──それはもったいない……!

特に効果を感じられないまま、「買っちゃったから」という理由で最後まで使い切るほうが、若さの無駄遣いだと思っています。若いうちにいかに早くいい化粧品に出合うかって、すごく重要じゃないですか。そのために、お金を惜しみなくかけて自分に合う化粧品を試していたんですよね。

──なるほど。ベスト化粧品は見つかったのですか?

それが、600万円かけた結果、基礎化粧品にお金かけても意味がないって結論になったんです。これはお金をかけまくったからこそわかったことなんですが、綺麗な肌をつくるのに、基礎化粧品は全く重要ではないんです。でも、世の中では基礎化粧品がすごく大切なものとされているから、私たちは世間にすごく踊らされてるんだと気づきました。そこから世の中の情報を疑いはじめましたね。これはどの商品を売るために流されてる情報なんだろう、誰が得するための仕掛けなんだろうって、じっくり考えるようになりました。

読者モデル時代、他の子の10倍稼いでいた

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──しかし、よくそんな大金を使えましたね。学生時代もそうですし、ニート時代とか、お金がそんなにないのが普通だと思いますが、どうしていたんですか?

読者モデル時代に稼いだ貯金を切りくずしていました。読者モデル時代、普通の読者モデルの10倍くらい稼いでたんですよ。

──えっ、それはどうやって?

読者モデルって「撮影1回につきギャラいくら」という世界なのですが、待ち時間を含めた拘束時間が長いんですよね。撮影がうまくいって一発でOKが出るモデルもいれば、何回撮影してもいい表情が撮れなくて、何度もやり直しさせられるモデルもいます。私は、一発でOKもらって、さっさと帰りたかったから、「絶対何時までに帰る」って決めて撮影していました。そうすると、たいてい一発でOKが出るんです。人って、早く帰りたいときほど良い仕事ができるじゃないですか。

──確かにそうですね(笑)。

それで、1つの現場を短時間で終わらせて、1日にいくつも撮影の仕事を入れていました。現場で「次の撮影があるから、何時までに帰らないといけない」って言うと、優先的に撮影してもらえるんです。他のモデルたちは「そんなこと言ったらワガママだと思われる」って心配して自分の要望を言わなかったけど、別にそれで現場の人たちに嫌われることなんてなかったし、そうやって効率よく稼いでいました。

──なるほど。でも、ニートだと収入源がないから、その貯金が底をつきたらどうしよう、という不安はなかったですか?

うーん、美容にお金を使うことに関しては、お金を使い切っちゃってもいいやと思っていました。儲ける目的があったからとかではなくて、単純に自分が老化するのが嫌だという気持ちが強かったんです。老化への恐怖でやっていたというか。肌が汚くなるくらいなら死んだほうがましって思っていました。節約した結果、老けちゃったらもう間に合わないし、若さは取り返しがつかない。お金が減ることよりも、今をいかにキレイに保つかが自分にとって重要でした。

──たいていの人はつい節約しちゃいますけど……。

でも、みんなこまごまとお金使っていますよね。1万円とか2万円とか一度に大きい額を払うことにはケチになるけど、500円とか1000円とか安いものを買うことにはケチになっていない。それって、1年通して使った金額を合算してみると、結果的に相当な無駄遣いしていると思うんですよ。だから高いものを買っても、無駄なものを買わなければ、そんなにお金はなくならない気がします。