「美人投票の論理」

株価は業績だけで決まるわけじゃない。ビジネスモデルの将来性や業界環境、経営者の力量など、いろんな要素を見て多くの投資家に買われれば上がるし、売られれば下がる。これを「美人投票の論理」と呼んだのが、経済学者・ケインズだ。彼はこう指摘した。「投票者が100枚の写真から、自分が美しいと思う女性を選ぶとしよう。賞金は、最多票を獲得する美女を当てた人に払う。こういうルールだと、投票者は自分の好みじゃなく、みんなが投票しそうな人を予想する」。これは、投資家は自分の価値判断だけじゃなく、「みんなに人気がある銘柄」を予測することが大事だという教えだ。現代においても、自分の好みだけで銘柄を選ぶ個人投資家は意外といる。他の株主を意識し、「みんなはどう動くか」を見定めて動ける投資家になろう。ケインズは偉大な学者であると同時に、投資にも才能を発揮した。ちょっと例えが複雑だけど、20世紀初期に投資の本質を言い当てているのは、さすが天才。