第4回 投資信託を買うには積み立てがおすすめ

前回、資産形成の中核にはインデックスファンドを活用しようというお話をしました。今回は、インデックスファンドを、具体的にどのように購入していくのかをご説明します。日ごろ、仕事をしていると、「投資をするのはめんどうくさい」「時間がない」と思いがちですが、「積み立て」というシステムを使えば、手間をかけずに続けることができます。
「第3回 投資信託はどんなものを買えばいいの?

毎月コツコツ積み立てよう

投資信託は「○円分買う」というように一括でまとめて購入することもできますが、毎月一定の金額を銀行口座や証券口座から自動的に引き落として買い付けていくこともできます。これが「積み立て」投資です。
すでにまとまった金融資産のある人は必ずしも積み立てという方法をとる必要はありませんが、まとまったお金のない人・手間をかけたくない人にとっては現実的な方法です。

積立投資のメリットは3つあります。

(1)少額からはじめられる
積み立ては1商品につき500円とか1000円といった少額からできるようになっています(最低積立金額は金融機関や商品により異なる)。まさにワンコインから積立投資ができるわけです。
以前は1商品あたり1万円からが普通でしたが、2009年秋に楽天証券が最低積立額を引き下げたのをきっかけに、ほかの証券会社等も追随。今では銀行のインターネットバンキングでも1商品1000円程度から低コストのインデックスファンドを積み立てできるところが増えています。

(2)生活の中に取り入れやすい
積み立ては生活の中に取り入れやすい方法でもあります。証券会社や銀行、直販の投信会社が行っている投信の自動購入サービスは、一度申し込んでしまえば、あとは毎月決まった日に決まった金額が銀行口座や証券口座から自動的に投信を買い付けてくれます(証券会社のMRFなどからの積み立ても可)。
積立額は柔軟に変更することができるので、経済的な余裕があるときには多めの金額を積み立て、子どもの教育費負担が大きい時期には積立額を引き下げるということも可能です。

(3)下がったときでも、投資を続けやすい
もうひとつの利点は2008年の金融危機(リーマン・ショック)のように世界中の株価が大きく値下がりするようなときでも、価格の変動に振り回されることなく、投資を継続していけることです。人間はどうしても感情に左右されてしまうもの。値段が下がっているときには「もっと下がりそう」とこわくて買えないし、逆に、高騰しているときには「そろそろ下がるかも」と心配になって買えないという場合が多いからです。

投信の値段は日々変動します。毎月一定の金額を購入することで、値上がりしているときには少しだけ、値下がりしているときにはたくさん買うことができます。毎月一定額ずつ購入していくことを「ドルコスト平均法」といいます。
どういうことか、詳しく説明しましょう。最終的に、投資して得られるお金の総額は何で決まるかといえば、「量×値段」です。投資信託の場合には、「保有する口数」と「投信の値段である基準価額(1万口あたりの値段)」を掛けたものが、私たちが最終的に手にできるお金ということになります。

つまり、同じ価格の投資信託を保有している場合、保有する口数が多いほうが、最終的に得られる金額は多くなるわけです。毎月一定の金額を購入することで、投信の基準価額が下がったときにはたくさんの口数が買えるわけですから、下落局面では発想を転換して「今はたくさんの口数を買い貯めているんだな」と思うようにしましょう。安い時期には同額でたくさんの商品を買えるということは、長い目でみたら”お買い得”となる可能性が高くなりますし、景気が回復すると、評価額も増えるためです。

もっとも、何でもいいから積み立てればいいというわけではありません。株式に投資する場合、「日本の株だけ」というように特定の地域に投資する投資信託「だけ」を積み立てていくことは、むしろリスクの集中を招きます。長期的に下落し続ける可能性もあるからです。これまでお伝えしてきたように、あくまでも、世界中に幅広く分散された株のパッケージを持つのが大前提です。

また、長期的に積立投資で得られるリターンは投信の運用期間中の値動きに左右されます。積み立てを始めたばかりの頃(運用資産が少ないとき)にマーケットが急落しても、それほど影響は大きくありませんが、運用残高が積み上がってきてから相場が急落すると影響は大きくなります。「会社を定年で辞める直前に金融危機で資産を大きく減らしてしまった」ということになったら大変です。
ですので、運用できる期間や目標額などをイメージしていくことは大切です。目標額を決めておけば、仮に世界的に株が急騰して「目標額がクリアできた」となった場合に、8割程度を解約して、預金などの安全資産にシフトするといった判断ができます。

それでは、今回のポイントをまとめておきましょう。

●投資信託の積み立ては500円・1000円といった少額からスタートできる
●一度申込んでしまえば、後は自動で投信を購入していける
●下がったときに投信を買える・投資を継続できることは結果としてプラスに働く

次回は、どんな商品を購入すればいいのかを具体的に考えていきます。

投資信託の基準価額は、組入れられる有価証券の値動き、為替変動等により変動します。したがって、投資者の皆さまの投資元本は保証されているものではなく、投資元本を割り込むことがあります。投資信託ごとに手数料等及びリスク等は異なりますので、投資を検討される際は、目論見書またはお客様向け資料等をよくお読みください。お問い合わせは、SMBC日興証券株式会社までお願いします。