第6回 そもそも株式、債券、FXの違いって?

前回まで投資信託についてご説明してきましたが、投資の経験がない人は、そもそも「株式や債券に投資をする」といってもピンとこないかもしれません。
そこで、今回はそもそも「株式や債券」とは何なのか、基本のキを解説していきます。
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株式と債券の違いは?

まずは株式について説明しましょう。株式というのは、株式会社が投資家から資金を集めるために発行するものです。投資家は、出したお金の量に応じて株式を保有し、その分の会社の権利を持つことができます。
株式会社は、いろんな人からお金を出してもらうことで成り立っています。会社の権利を小分けにしてお金を集めるためのしくみが株式といえます。

株式から得られる利益は2つあります。
ひとつは配当金です。株を持っている人(株主)は会社のオーナーですから、会社に利益が出るとその利益の一部を配当としてうけとることができます。どれくらいの配当金が出るのかは、会社やその業績によって異なります。
もうひとつが売却益です。株式を売るときに買ったときよりも株価が上がっていると、値上がりした分の利益を得ることが可能です。
企業の業績は変動するものなので、株式は大きく値上がりすることもあれば、大きく値下がりすることもあります。何十倍になることもありますが、会社が倒産してゼロになってしまうこともあるのです。

いっぽう、債券というのは、会社や国、自治体などにお金を貸す証拠として発行してもらう証書のようなものです。お金を貸す代わりに一定の利息をもらい、最終的に元本を返してもらうしくみです(あらかじめ利率や満期などは決められています)。国が発行する債券のことを国債といい、地方自治体が発行する債券は地方債、企業が発行する債券は社債と呼ばれます。一般的に債券は株式に比べて利回りが小さくなります。

第2回でもお伝えしたとおり、長期での運用を考えた場合、まず基本となるのは株式です。その理由は、一般に、株式は長期的に債券よりも高いリターンをもたらたしてくれるからです。そのかわり、債券よりもリスクは大きいのですが、長期で国際分散投資をすることで、その分を吸収できるというわけです。ですから、すでに手元に預金が十分にあり、積立期間が20年以上ある人であれば、債券は持たずに、株式100%で積み立ててもいいでしょう。
ただ長期的に価値が向上していくとしても、短期的には株価は大きく変動することもあります。そこで、株を下支えしてくれる存在として債券もいっしょも保有しておくとリスクをさらに減らすことができます(ただし、その分、リターンは減ることになるので一長一短ではあります)。

投機ではなく、「投資」をしよう!

資産形成を考えるうえで気をつけたいのは、投資ではなく「投機」に走ってしまわないことです。
投資というのは、経済や社会の発展にお金を投じていく行為です。株式投資であれば、「将来の投資価値の高まり」に対してお金を投じることになります。会社が社会に必要とされる商品やサービスを提供することで利益をあげていけば、投資した人たちは配当をもらったり、株式を売って利益を得たりということができます。

いっぽう、投機は価格の値動きに賭ける行為です。たとえば、商品(トウモロコシや小豆など)や原油などは、投資対象自体が成長するわけではありません。買いたい人が多くなれば価格が上がりますし、逆に売りたい人が増えれば価格が下がるという具合に、需要と供給の関係で動くという側面が強いのです。そうした価格の変動に対して、お金を「賭ける」のが投機です。
みなさんがよく耳にするFX(外国為替証拠金取引)も投機の一種です。通貨自体が成長していくわけではないですし、どちらかの通貨が上がるといっぽうの通貨が下がるという具合に、シーソーの関係になっているからです。一種のギャンブルだとわかったうえで、自己責任で手元のお金のうちの一部を投じるのは構いませんが、そこを誤解したまま始めてしまうのは危険です。
資産形成を考えるなら、投機ではなく、投資をしていきましょう。

それでは、今回のポイントをまとめておきましょう。

●株式を持つことはその会社のオーナーになること、債券を持つことは貸主になること
●価格の値動きに賭ける行為は投機。FXはその代表
●資産形成を考えるなら、投機ではなく、企業価値や社会の発展にお金を投じる投資をしよう

次回は投資信託を購入・運用していくときに有利な制度――個人型確定拠出年金(愛称iDeCo=イデコ)やNISA(少額投資非課税制度)などについて解説します。

投資信託の基準価額は、組入れられる有価証券の値動き、為替変動等により変動します。したがって、投資者の皆さまの投資元本は保証されているものではなく、投資元本を割り込むことがあります。投資信託ごとに手数料等及びリスク等は異なりますので、投資を検討される際は、目論見書またはお客様向け資料等をよくお読みください。お問い合わせは、SMBC日興証券株式会社までお願いします。