第2回 絶対に貯められる仕組みづくり

前回、お金を貯められる人、貯められない人の違いは、お金の使い方にメリハリがあるかどうか、という話をしました。これは忘れてはいけないことですが、強制的に貯める仕組みを作るということも、貯金をするうえで有効な手段です。今回は、「貯める仕組みづくり」についてお話していきましょう。
第1回「お金を貯められる人と貯められない人の違い」を読む

先取り貯蓄をしよう

「給料が振り込まれると、あるだけ使ってしまう」という人は、給与が入ったときに強制的に貯蓄をしてしまうという手段があります。いわゆる先取り貯蓄です。

前回、自分のお金の使い方を「消費」「浪費」「投資」の3つに分けて考えてみようとお伝えしましたが、自分の将来につながる「投資」として使いたい支出は収入の25%です。たとえば、手取りが20万円の人であれば、5万円です。そのなかから、60%を貯蓄にまわすのが理想です。5万円を投資額として確保したならば、3万円を貯金にまわし、残りの2万円で習い事をしたり本を買うなどして、将来に役立つものに使うというわけです。
貯蓄にまわす金額に関しては、可能であれば前回もお伝えしたように、手取り月収の6分の1を貯蓄にまわせるとベストです。

先取り貯蓄で一番手っ取り早いのは、社内預金や財形貯蓄で給与天引きを利用する方法です。自分の会社にこうした仕組みがないかどうか確認してみましょう。もし社内になければ、天引き貯金のように自動的に貯金してくれる銀行の自動積立定期預金を利用するのがよいでしょう。窓口での手続きが大変であれば、今は24時間いつでも利用できるネット銀行が便利です。
これらの銀行では、毎月1000円程度から自動積立貯蓄ができ、窓口のある銀行よりも金利が少し高めというメリットもあります。キャンペーンなどを利用すると0.1%以上の金利が付くこともあります。ただし、ネット銀行はお金を引き出すときに手数料がかかる場合もありますので、口座開設から始めようという方は、複数の銀行の利用条件を比較して、自分がよいと思えたところを利用しましょう。

なお、銀行によっては、他行口座のお金を、その銀行の自動積立定期預金に入金するというサービスもあります。給与口座と自動積立定期預金の口座が別でも自動積立定期預金が気軽にできるというわけです。口座にお金を入れ替えることが手間だと思う人には便利なシステムです。

支出を減らすのに効果的なのは固定費カット

このようにして、お給料が入ったら、貯蓄の理想額、収入の6分の1のお金を予めよけ、残ったお金でやりくりするようにします。「それでは生活費が足りなくなってしまう」と心配になるかもしれませんが、所得が下がったつもりで上手にやりくりすれば、なんとかなるものです。ここからは、支出を減らす方法や上手なやりくりのポイントをお伝えしていきましょう。

まず、支出を大幅に減らすのに効果が高いのは、「固定費」を優先的にカットすることです。固定費というのは、家賃や生命保険、新聞代など、毎月支払い額がきっちり決まっているものです。一方、食費や医療費、光熱費など、月に応じて支払額が変わるものは「変動費」といいます。

●固定費……家賃、生命保険料、新聞代、など
●変動費……食費、医療費、光熱費、など

固定費は毎月決まった金額だけに、一度そぎ落とせば、その分は安定した結果が伴います。ちなみに変動費であっても、基本料金が発生するもの、つまり携帯電話や、インターネットのプロパイダ料金も、固定費として意識する必要があります。

固定費は銀行口座やクレジットカードからの引き落としで支払う場合が多く、財布からお金を出して直接払う機会も少ないため、「かかって当たり前のもの」として、金額を見直さない方がほとんどです。しかし、毎月一定の金額がごっそり抜けていくのですから、一つずつ見直し、今以上支出を下げられる方法はないのかを模索してみましょう。

私が特におすすめしているのが、携帯電話の基本料金の見直しです。今の時代、スマートフォンを使っている方が多いと思いますが、あなたはNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクなど、大手キャリアと契約していませんか? それを「格安スマホ」に変えるだけで、今まで月7000円〜8000円だったスマホ代が2000円〜4000円くらいになります。ざっくり計算して、年間だと5万円以上がカットできるわけです。ですので、格安スマホにしていない方は、いますぐ変えることをおすすめします。

すでに契約しているキャリアとの契約期間終了まで待つつもりという方も多いですが、解約金が2万円かかっても、月額使用料が3000円ほどカットできれば、差分は7ヵ月で取り返すことができます。それよりも大切なのは、思い立ったときすぐに切り替えること。

情報量が多く手間も精神的負担も大きい作業なので一気にやってしまうのが得策です。「携帯ショップに行って現在の契約を解除し、電器店に行って新しいスマホを買う」これを次の休日にすべてやってしまいましょう。

データ容量を減らしても、生活に支障は出ません。データなど、たくさんあるから使ってしまうのです。出先で動画を観たいなら、街中にあるフリーWi-Fiスポットを活用すればいいのです。あなたは翌週からの暮らしに何の変化も起きないことに驚き、数週間も経てば変えたことを忘れてしまっているでしょう。

さて、先取り貯蓄と、効果的な固定費カットをご紹介したところで、次回は限られた収入のなかで上手にやりくりするための基本中の基本、「現状把握」の大切さをお伝えしていきます。

<今回のまとめ>
●社内預金や財形貯蓄、ネット銀行などを利用して、先取り貯蓄をしよう
●支出を減らすのに効果的なのは固定費をカットすること
●携帯電話の基本料金を見直すと、年間5万円以上カットできることもある