第6回 貯金生活の強い味方、デビットカード

「一生の買い物」についてご説明した前回とは打って変わって、今回話題にするのは日常のお買い物の話です。飲食店、コンビニ、ネット通販など、ほとんどの店で使えるようになり、ますます便利になってきたクレジットカードとの上手な付き合い方をご提案します。
第5回「保険・家・クルマ『一生の買い物』の手引き」を読む

クレジットカードは便利だけれど……

公共料金や光熱費、携帯料金などの固定費を支払う場合、コンビニ振込や口座振替よりも、クレジットカードで支払うほうが安くなることがあります。毎月数十円ほどの差ですが、年単位で見るとその額は数百円~数千円になります。
そういう意味では、クレジットカードはお得ですが、結論から言ってしまいますと、貯金ができない方はクレジットカードを持ち歩くのをおすすめしません。

「いちいちお金をおろさなくても買い物をすることができるので、ATM手数料の節約になる」
「ポイントやマイルが貯まるので、現金よりお得」

いずれも正論ですし、正しく使えばほぼデメリットのないのがクレジットカードですが、この「正しく使う」がとにかく難しい……。サイフからも口座からもお金が減らないように見えるクレジットカードでの買い物は、無駄遣いを助長します。
クレジットカードで支払うのは基本的には固定費だけにして、それ以外の買い物ではクレジットカードを使うのはやめましょう。

もちろん、クレジットカードがなければ不便なことは多々あります。ネットでの買い物の際など、その典型でしょう。いちいちコンビニまで支払に行くのは面倒ですし、代引きにすると無駄な手数料がかかってきます。

そこでおすすめしたいのが、デビットカードを持つことです(デビットカードには、銀行のキャッシュカードに自動的についている「Jデビット」と、VISAやJCBといったクレジットカードの国際ブランドが発行している「ブランドデビットカード」の2種類があります。ここでいうデビットカードとは、後者の「ブランドデビットカード」を指します)。デビットカードは、クレジットカードと同じ場面で、クレジットカードの代わりに使用し、支払を済ませることができます。

クレジットカードとの大きな違いは、口座からすぐにお金が引き落とされる点と、口座残高以上のお金は使うことができない点です。クレジットカードのように、実際に現金がなくなるまでの“猶予”がないので、使いすぎることがあまりなく、口座に入っているお金の範囲でしか利用できないため、マイナスになることが絶対にありません。

おすすめは、VISAデビットカード

なかでもおすすめはVISAデビットカードです。その名の通り、VISAカードが発行するデビットカードで、VISAカードでの支払いができるお店・場面であれば、世界中どこでも使うことができます。デビットカードという仕組み自体は2000年代初頭からあったのですが、使える場面が限られていることがネックでした。その問題を一気に解決したのが、VISAデビットカードです。

デビットカードを紹介すると、不便を感じることがないのかとよく聞かれますが、実際は、クレジットカードよりも便利なぐらいです。

<デビットカードのメリット>
・支払時に暗証番号が必要ないので、決済はクレジットカードよりもスムーズ
・15歳から作れるうえ、審査なし
・口座にある分だけ使える(利用限度額が定められる場合が多いが、残高内で設定変更が可能)

もちろん、クレジットカードに劣る点もあります。仕組み上当然と言えば当然ですが、分割払い、ボーナス払いができないことです。しかし、貯金をすることを考えれば、これは「メリット」ですらあると言えるでしょう。無駄遣いをする必要がないのですから。

また、「分割払い等の金利で儲けているはずのカード会社に儲けがなく、うさんくさい」と心配される方もいますが、店舗側から手数料を取っていますので、心配ありません。

クレジットカードは、「信用=クレジット」を担保にした、超手軽な借金です。冒頭で語ったようなメリットはもちろんありますが、クレジットカードがあるせいで、買わなくてもいいものまで買ってしまうことがありますし、「今の自分」では買えないはずのものを買えてしまいます。これ、すごいけれどおそろしいことだと思いませんか?

強い自制心があれば使いこなすことができると思います。しかし、少なくともわたしにそんな自信はないので、昔は多用していましたが、今ではもう1枚もクレジットカードを持っていません。

少しでも自分に甘いところがあると感じる方は、デビットカードの利用を強くおすすめします。借金で買い物をしない人生って、いいものですよ!

ポイントカードに踊らされていませんか?

最後に、「ポイントカード」についてのお話もしておきましょう。
買い物をするとポイントが貯まり、貯まったポイントに応じて、値引きなどの各種特典が受けられるポイントカード。このポイントカードというシステムは、一見、非常にお得なものに見えますが、実は、無駄な買い物を助長していることがあります。

たとえば、「本日ポイント5倍」といった宣伝文句に惹かれ、不必要なものまで買い込んでいないでしょうか。「せっかくのポイントデーだから」と買い込んだものが、ストックできる洗剤のようなものならまだしも、消費期限がある飲食物で結局、腐らせてしまうなら本末転倒です。

ポイントカードはお客さんの購買意欲を刺激し、たくさん買い物をしてもらうためのシステムでしかありません。どうしてもポイントでお得な思いをしたいのならば、1枚でさまざまなお店のポイントが貯まる「共通ポイントカード」を作り、それ1枚にすべてのお店のポイントを集約させるのが一番賢い使い方といえるでしょう。

一昔前までは、共通ポイントカードというと、Tポイントカードくらいしかありませんでしたが、今では楽天スーパーポイント、nanacoポイント、Pontaポイントなど、多数の共通ポイントカードが登場しています。
自分がよく利用するお店で使える共通ポイントカードを調べてみるといいでしょう。

さて、これまで第6回にわたってお金を貯める方法をお伝えしてきました。次回は、ある程度貯金ができたら、「これだけはやっておきたい投資」「お得な税制度」についてお話していきます。

<今回のまとめ>
●クレジットカードでの買い物は無駄遣いを助長する
●クレジットカードの代わりに、VISAやJCBが発行するデビットカードを使おう
●1枚でさまざまなお店のポイントが貯まる共通ポイントカードがおすすめ