会社員でも2億円は稼げる~DUKE。さんインタビュー【中編】

  • リアル投資家列伝・会社員投資家でも株で効率よく稼ぐルール / DUKE。

20世紀中盤に活躍した投資家のウィリアム・オニール。成長株投資を得意とする、そのスタイルは後年に大きな影響を与えました。DUKE。さんもオニールから大きな影響を受け、独自の「新高値ブレイク投資術」を編み出します。今回はその手法を教えてもらいましょう。
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安値を買ってもいいことはなかった

自己流の5年間を過ごしたDUKE。さん。開眼するきっかけとなったのは、偉大な投資家であるウィリアム・オニール流の「新高値銘柄を買っていく」発想だった。新高値銘柄、つまり過去の高値を更新して高値圏にある銘柄だ。

「それまでは安いところを買おうという発想でした。安いところで買えたとしても、そこが底かなんてわからないし、もっと下がってしまうこともあった。運よく大底で買えたとしても大きく値上がりするかどうかはわからない。思ったほど上がらず、待っている間に2年、3年なんて平気で過ぎてしまう。効率が悪かったですね」

同じ50%の値上がりでも1年で上がってくれるのと、3年かけて上がるのとでは効率がまったく違う。もちろんありがたいのは1年でサクッと上がってくれることだ。

新高値銘柄はなぜさらに上がりやすいのか

「新高値を買うメリットは時間効率がいいことにあります。すでに多くの人が買っている銘柄だと、株価が少し上昇すると『利益確定しておこう』と既存の買い手の売りが入りやすい。多くの売りが入ると株価は上がりません。しかし、新高値を更新するような銘柄は違う。それまでに買っていた人は過去の価格帯を上抜けた時点で『やれやれ、やっと売れる』とすでに売っているし、新高値に着目して新しく買う人も出てくる。買えばすぐ株価が上がりやすい環境にあると考えられるんです」

株価が上がるのには理由もある。

「業績がよくないと基本的に株価は上がりません。新高値をつけた銘柄を買うメリットは、勝ち組企業に投資できること。私の場合は過去1年から2年程度の期間で新高値を見ています。ここ1、2年でいちばん株価が高くなっていたら、会社が過去1、2年でいちばんいい状態にあるということ。新高値をつけたということは、要は業績がいいんです」

新高値銘柄に目をつけること=業績がよさそうな銘柄に絞る効果もあるのだ。

「新高値銘柄に着目するようになり、パフォーマンスは断然変わりましたね」

新高値からさらに4倍値上がりした銘柄

そうは言っても、新高値を買うのは怖さもある。日常生活で染み付いているのは「安く買おうとする消費行動」。いつもは1束200円のほうれん草が150円になっていたら買いたくなるけど、1束250円だったら「今日は小松菜にしようか」と買い控えてしまう。

「最初はすごくやりにくいという気持ち、よくわかります。高いところで買うわけですから『高所恐怖症』にもなりますよね。ただ、あとになって見ると、『新高値といっても、あのときは安かったな』となることも多いんです」

たとえば、と言ってDUKE。さんが教えてくれたのは、ヤーマンという会社。男性だと初耳の人が多いかも。

「女性ならきっとご存知だと思います。最近、美顔器が大ヒットした会社です。ただ、私はその美顔器のことは知らなかった。ヤーマンを知ったのは新高値をつけていたからです。『なぜ新高値をつけているのだろう』と調べてみると、美顔器がヒットしているらしい、とわかった。しかも業績を大きく向上させるくらいの大ヒット。結局、ヤーマンの株価は新高値をつけた時点からさらに4倍になりました」

新高値をつけたからには「ビッグチェンジ」があったはずだ

ここで大事なのが「新高値をつけた理由」だ。

「新高値をつけた銘柄がすべて上昇するわけではありません。大切なのは、新高値をつけた背景に『ビッグチェンジ』があるかどうか。先ほど話したように新高値をつける銘柄は会社がいい状態にあるし、もっと言えば『何か新しいことが起きている』可能性が高いのです。それがビッグチェンジです。ヤーマンでいえば、美顔器が業績を大きく向上させるビッグチェンジでした」

メーカーだったら新商品だし、飲食店だったら新業態、あるいは新規事業の成功などもビッグチェンジになりうる。会社のホームページや会社四季報、決算書などを見て、新高値をつけた理由を調べていくのだ。

「新技術の開発や経営陣の交代、海外展開――さまざまなビッグチェンジがあります。新高値をつけたから買うのではなく、背景を探って判断するということですね。だから投資するなら自分が理解できる業種がいいし、会社員だったら自分が働いている業界がいい。新しい技術や素材などはビッグチェンジなのかどうか、素人には難しいですから」

女性だったら美顔器のヒットに気がつきやすかったろうし、口コミの評価だって手に入れやすい。ゲームが好きな人だったら、どんなスマホゲームが流行っているかを体感できるだろうし、通勤電車にだってヒントは眠っているかも。

「僕がよく見るのはつり革広告。『最近消費者金融の広告が多いな』とか、世の中の動向が透けて見るし、街を歩いていて行列ができていたら、どんなお店だろうと検索するし、運営母体が上場企業かどうかを調べる。それが投資につながることは少ないですが、大切なのは『常に投資家としての目線を持つ』こと、そしてそれを楽しむことなんです」