金持ちがどんなにその富を自慢しても、彼がその富をどのように使うかがわかるまでほめてはいけない

哲学の祖として有名な、ソクラテス。その思想の根幹が「無知の知」だ。昔も今も、ちょっと勉強すると「自分は物知りだ」と勘違いするのが人間。しかし、この世界の真理を知っている人などいないはず。であれば、無知を自覚している人のほうが、自分が賢いと思っている人よりも、わずかながら知に近い。それが、「無知の知」の考え方だね。実際、ソクラテスは政界やアカデミズムの世界で「エライ」とされている人々と対話し、彼らの無知をどんどん暴いていった。それで恨まれて死刑を宣告されるわけだが、金持ちに対する態度もまったく同じ。たしかに、金持ちには凡人以上の才覚がある。だからといって、彼らが「良く生きている」といえるかどうかは、別問題。稼いだお金を世の中のために使っているかを見て、初めてその人の真価がわかる。うわべだけの人間の価値を暴いたソクラテスらしい、キビシイ一撃。凡人には胸のすく名言だね。

■ソクラテス(哲学者)
古代ギリシャの哲学者。紀元前470年または469年の生まれと言われる。「汝自身を知れ」というデルフォイの神託を哲学的思考の出発点におき、よく生きることを追究した。問答法によって相手に自らの「無知」を自覚させ、真の認識に到達させようとしたが、この方法が国家の信奉する神々を否定して青年たちを堕落させるという罪名で告発され、死刑を宣告される。紀元前399年、毒杯を仰いで死亡。
名言の選出協力:石原壮一郎『大人養成講座番外編 お金を極める100の名言』
https://www.amazon.co.jp/dp/4478020884