金持ちであれば、みんなから、賢く、男前で、歌もうまいと言われるよ

ユダヤ人のことわざの中には、時としてしんらつなユーモア漂うものがある。「if you are rich, people will say you are intelligent, handsome—and sing like an angel.(金持ちであれば、みんなから、賢く、男前で、歌もうまいと言われるよ)」は、まさにそう。財力は、あたかも砂糖に群がるアリのように、人々を引きつける。誰かが金持ちになると、その恩恵にあやかり、ともすれば分け前をせしめることを目的に「取り巻き」ができるのが世の常だ。平凡なただの男も、財力を手にしただけで別人のように賢く、男前で、歌もうまいように仕立て上げられてしまう――。このことわざは、お金が人々の目をくもらせる現実をユーモラスに皮肉っている。同時に、名声の限りをお金で買えてしまうことを指摘し、「お金がもつ強大な力」をあらためて教えてくれる。そんなもの、ないほうがいいって? いやいや、現実的なユダヤ人ならきっと、「だからこそお金が必要なんだ!」と言うだろう。

■ユダヤ人の格言について
ユダヤ人はパレスチナの地を追われて各地に離散し、差別や迫害を受けた過酷な歴史をもつ。長い間、国家をもたない民族として生き延びる過程で、多くの格言を使って苦悩や喜びを表現し、生き抜く「知恵」を子孫に残してきた。その格言の数々は、現代に生きるわれわれにとっても、普遍性・説得性をもつものばかりだ。
■参考文献
『ユダヤ人ならこう考える! お金と人生に成功する格言』(烏賀陽正弘《うがや・まさひろ》著・PHP新書)より格言を選出。解説も烏賀陽氏の見解を参考にしている。

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