電動工具から自転車部品まで「ものづくり グローバルニッチ」5銘柄

「ニッチ」という言葉を聞いたことがありますか? 生態学では、大きな魚が入り込めない岩の下のような場所で小さな魚が繁殖することを「ニッチ(適所)」と呼びます。転じてビジネスの世界でも、大企業が入り込めない小さな市場を「ニッチ市場」と呼んでいます。今回は、特定の市場でこつこつ技を磨いて世界で儲ける「グローバルニッチ銘柄」を厳選しました!

「はかる」ことなら任せろ! 京都企業の代表格 【堀場製作所】

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堀場製作所  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」は、「はかる」で世界の最先端をいく会社。分析機器大手で、自動車エンジンの排ガス測定装置では世界シェア約80%を占めています。
創業者は、戦後の「学生ベンチャー」の草分けといわれた故・堀場雅夫さん。戦後間もない物資が不足している時代に起業し、京都企業を代表するメーカーに育て上げました。
自動車関連のほか、医療分野では血液中の血球数を測る装置、環境分野では空気中の二酸化炭素の濃度を測る装置など、さまざまな分野で約1000種類の製品をラインアップ。なんでもかんでも「はかってしまう」技術力で、世界の産業を支えています。

独自市場を切り拓いてきた会社らしく、社是が「おもしろおかしく」と、とてもユニーク。ここには、「会社のため」という義務感ではなく、社員1人1人が「おもしろおかしく」日々の仕事に向き合い、創意工夫をしてほしいという創業者の思いが込められています。

電動工具で世界上位。技術も財務も「盤石」な会社 【マキタ】

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DIY好きの人なら、「 マキタ  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」の社名を聞いたことがあるかもしれません。ドライバーなどの電動工具で国内シェア50%超を握りトップ、海外でもブラック・アンド・デッカーに続く世界2位グループにつけています。
1958年に携帯用電気カンナを発売して以来、電動工具の開発を続け、充電工具、木工機械、園芸用商品などにジャンルを広げつつ、安定した技術力で市場での地位を高めてきました。

身近な製品では、新幹線で使われている掃除機がマキタ製。東京駅での短い折り返し時間で、車両をピカピカにするあの掃除機です。プロ向けの製品ですが、カタログハウスが発行する通販雑誌『通販生活』で一般向けに売り出され、性能の良さから人気商品となりました。
2015年度決算では6期連続で増収となり、売上高が過去最高を更新しました。特に、売上高営業利益率が15.3%と本業でしっかり稼いでいるのがマキタの特徴。製造業の売上高営業利益率の平均は4.7%なのですから、マキタの盤石ぶりがわかるでしょう。

試練を乗り越え、自転車部品で世界トップに 【シマノ】

自転車の変速機・ブレーキ部品などで世界トップに立つのが、「 シマノ  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」です。
街乗り用からプロのロードレース用まで幅広いジャンルの自転車の中枢部品を手掛け、国内のスポーツ車部品市場でシェア約8割と堂々のトップ。世界的な自転車レース「ツール・ド・フランス」では、22チーム中17チームにシマノの部品が採用されるなど、自転車の世界で“なくてはならない”会社です。
創業は1921年と古く、大阪堺市の工場跡地に12坪の土地を借り、旋盤1台を元手にものづくりを始めたそうです。そのころから、自転車部品の中で最も難しいフリーホイールに挑戦したと言いますから、技術への飽くなき挑戦はシマノのDNAなのですね。

1970年に参入した釣具事業もグローバルブランドに育ち、同社の収益を支えています。自転車と釣りの共通点は、屋外で楽しむ健康的なレジャーであること。シマノは四半世紀以上、「シマノ鈴鹿ロードレース」や釣りの大会「シマノ・ジャパンカップ」を主催し、自転車や釣りを楽しむ文化を育んできました。製品をただ作って売るのではなく、楽しむ側のことまで想像力をめぐらせる点が、国内外で多くのファンの心をつかむ理由なのかもしれません。

琵琶湖のほとりにある「センサー」世界トップ企業 【オプテックス】

オプテックス  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」は、屋外用防犯センサーで世界シェア40%、自動ドアのセンサーで世界シェア30%を誇る会社です。国内の自動ドアのセンサーはシェア60%なので、日常生活の中で使っている自動ドアの半分以上に、オプテックスの技術が採用されていることになります。
トップ企業に至るきっかけは、1980年に創業者で会長兼社長を務める小林徹氏が、高価な軍事技術の赤外線センサーを民間に転用し、頭上から人を検知して開く自動ドアを世界で初めて開発したこと。自動ドアは屋外にセンサーを設置するので、気温や湿度の変化、電子機器などのノイズで誤作動が起きやすく、開発に苦労したといいます。

その苦労を乗り越えたおかげで、オプテックスは自動ドアに続き、屋外分野に注力した防犯センサーの開発に成功しました。近年はテロなどへの危機管理意識の高まりから、防犯センサーのニーズが高まり、世界中の重要施設(空港、発電所、インフラ)や建物にオプテックスの機器が設置されています。
琵琶湖のほとりにある本社で、近江商人の「三方よし」を実践している小林社長。私たちの安全・安心を守るオプテックス製のセンサーは、これからも世界で活躍することでしょう。

極め付けはここ! グローバルニッチの集合体 【村田製作所】

パソコンやスマートフォン、自動車など、私たちが使っているあらゆる製品には電子部品が組み込まれています。その電子部品で高いシェアをもつのが、「 村田製作所  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」。
例えば、スマートフォンに何百個と搭載されているチップ積層セラミックコンデンサーの小型化・大容量化を実現し、世界シェア35%でトップとなっています。
そのほかセラミック・フィルタ、セラミック発振子などの小型電子部品に強く、売上高のうち、世界1位製品が占める割合はなんと約70~80%。まさに「グローバルニッチトップの集合体」といえる会社です。

村田製作所の強さを支えるのは、徹底した「自前主義」。材料・商品の開発、加工技術や設備開発など、製造プロセスの大半を内製化し、技術を蓄積して競争力を高めています。
自分たちの技術を大切に育ててきた結果、2015年度は売上高1兆2000億円超と、4期連続で過去最高。同年度の当期純利益は創業始まって以来の2000億円超を記録しています。村田製作所が量産しているセラミックコンデンサーは、0.5×0.25×0.25mmといった、小さな小さな部品。それでこの額を稼ぐのですから、恐るべき実力ですね。

いかがでしたか? 知られざる企業の実力に驚いた方もいるかもしれません。2014年に経済産業省が「グローバルニッチトップ企業100選」を選定した際も、「日本にはこんなにすごい企業がたくさんあるのか」と話題になりました。今回紹介しきれない銘柄も、引き続き取り上げていきますので、楽しみにしてくださいね!

今回のテーマで取り上げた上場企業

堀場製作所
マキタ
シマノ
オプテックス
村田製作所

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