【2018年注目テーマ③】爆買い超え! 再注目したいインバウンド関連企業

これまで2018年の注目テーマとして、「自動運転」「シェアリングエコノミー」をご紹介してきました。最後にご紹介するのが「インバウンド」関連企業です。かつて「爆買い」と言われていた大量消費のブームは過ぎ去りましたが、訪日客数そのものが増加したことで実は消費総額としては爆買いブームだった2015年の水準を超えるほどにまで拡大しています。

2018年は1月から資格がなくても有償での通訳ガイドが可能になったり、旅行サービス手配業の登録制度が始まるなど、観光業の拡大を後押しする法改正が相次ぎました。政府は2020年に4000万人の訪日客誘致を目指しており、ますます政策面からも追い風が吹くのではないでしょうか。そこで今回は2018年に再び注目したい「インバウンド」関連企業をご紹介します!

快適なインターネット環境を新幹線でも【JR東海】

訪日客のゴールデンルートといえば、東京~箱根~富士山~京都~大阪ですが、その東京―大阪間を結ぶ東海道新幹線を運営しているのが「 JR東海  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」です。人気の富士山をはじめとした静岡エリアの鉄道・フェリーなどが乗り放題となる訪日客限定の周遊きっぷを販売するなど、インバウンド需要の獲得に積極的に取り組んでいます。

また、同社は2018年夏から東海道・山陽新幹線内で、無料の無線LANサービスを導入する予定です。訪日客に対するアンケートでも、4人に1人が旅行中に困ったこととして「無料公衆無線LAN環境」を挙げており、ネット環境の改善は訪日客の満足度アップにつながると見込まれます。ゴールデンルートの旅路が快適になれば、人気の観光地である大阪や京都の魅力がさらにアップするのではないでしょうか。今後の業績への貢献が期待されます。

商人の街、大阪が熱い!【H2Oリテイリング】

ゴールデンルートの終着点である大阪は、いまや訪日外国人の3人に1人が訪れており、大阪府のインバウンド消費額は1兆円を突破。そんな大阪の中心で阪急百貨店と阪神百貨店を構えているのが、「 H2Oリテイリング  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」です。

大阪は京都や奈良などに日帰りで行ける距離にあることや、関西国際空港に格安航空会社(LCC)専用のターミナルができるなど、交通の便が良いことから訪日客の人気が高まっています。また、東京よりも比較的安いホテルやサービスが多いことなども訪日客の足を向けさせる要因となっているのかもしれません。こうした追い風を受けて、H2Oリテイリングの業績も良好です。2017年12月は化粧品や高額なジュエリー・時計などの売れ行きが好調で、免税売上は前年比約1.5倍にまで膨らんでいます。一時は爆買い終了で売られた百貨店株ですが、よく見ると再び大きな恩恵を受けている会社もあるのです。

羽田空港ターミナルビルを運営する会社【日本空港ビルデング】

東京の空の玄関口である羽田空港。海外に行くなら成田より羽田から、という人が増えてきました。また、2010年に新国際線旅客ターミナルが完成し、いまや満足度で世界2位、旅客数で世界第5位にランクインするほどまでに大規模な空港へと成長しました。そんな羽田空港のターミナルビルを運営しているのが「 日本空港ビルデング  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」です。

同社はチェックインカウンターや事務室を航空会社に賃貸するほか、物販・飲食・サービス店も直営で展開しています。海外旅行のお買い物と言えば免税店ですが、同社は空港内だけでなく銀座や海外の消費者に向けた「越境ECサイト」にも免税店を展開しています。最近はそうした免税店の売上が好調で、2018年3月期に過去最高益(会社予想)を更新する見込みとなっています。

また、羽田空港で得たノウハウを活用し、西太平洋に浮かぶパラオ共和国から国際空港ターミナルの拡張工事を受注するなど、事業を海外にも展開し始めています。増加傾向にある訪日客の恩恵に加え、海外にも事業拡大を図るなどまだまだ成長余地は大きく、今後の動向には要注目です。

中国人のお財布を握る会社!?【日本ユニシス】

中国では偽札の横行やスマートフォンの普及などを背景に約8割の人がモバイル決済手段を持っています。訪日外国人の中で中国人は国別で3年連続1位となっており、モバイル決済が可能かどうかは、訪日消費を考えるうえで無視できない課題となりつつあります。そんなモバイル決済サービスの1つである「支付宝(アリペイ)」を、国内店舗が導入する際にサポートをしているのが「 日本ユニシス  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」です。

アリババグループが展開するアリペイは世界最大級のモバイル決済サービスで、現時点のユーザー数はなんと5.2億人を超え、70以上の国と地域で10 万以上の加盟店で利用できます。日本ユニシスはヤマダ電機、髙島屋、ドン・キホーテ、成田国際空港などへの導入実績を持っており、今後もインバウンド消費に対応したいという販売店のニーズがある限り、事業機会は拡大していくものとみられます。中国人観光客のお財布動向を握る日本ユニシス。インバウンド消費を語るには欠かせない企業と言えそうです。

宿泊者の95%が外国人!? 【共立メンテナンス】

学生や社員向けの寮事業や、ビジネスホテル、リゾートホテルなどを手がける「 共立メンテナンス  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」。
中でもドーミーインというホテル事業は、インバウンド比率が売上高ベースで25%に達しており、国内外の宿泊者から人気の施設となっています。人気の秘密は、ほとんどの施設にサウナ付の大浴場があることや、「夜鳴きそば」と呼ばれるラーメンが午後9時半ごろから無料で提供されることなどにあるようです。さらには、朝食バイキングで地域ごとのご当地料理がでてくるなど、サラリーマンにとっても外国人にとっても、うれしいサービスがてんこもりです。

最近の業績面からも人気の様子がうかがえます。2018年3月期はインバウンド需要の継続や寮事業が高稼働率だったことなどから、最高益更新が予想されています(会社予想)。また、ドーミーインの外国人宿泊者数(2018/3期第2四半期累計)は63.3万人と、前の期に比べて+72%の大幅増となりました。中にはインバウンド比率が95%に達するホテルがあるなど、訪日外国人増加の恩恵を享受しやすい会社の1つと言えるのではないでしょうか。

今日は春節、街中を観察してみよう!

中国人による爆買い終了を受けて、一時は盛り下がってしまったインバウンド関連業界。しかし、訪日客の勢いはむしろ増しており、改めて注目すべき会社がたくさんあります。本日、2月16日は中国の旧暦の正月である春節。街中にでかけてみて、訪日客がどんなところにいて、何を買っているのか観察してみると、いまのインバウンドの風に乗る企業が見つかるかもしれません。2018年はインバウンド関連企業に注目してみましょう!

今回のテーマで取り上げた上場企業

JR東海
H2Oリテイリング
日本空港ビルデング
日本ユニシス
共立メンテナンス

*本資料掲載時点で、日本空港ビルデングは日本証券金融の注意喚起銘柄に指定されています。
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