バフェット編② バフェットならどの日本株を選ぶか

今回は「バフェットが日本株に投資するならどんな株か」を考えてみます。
バフェット銘柄の特徴は、
・特権的な強みを持ち
・何十年も安定して成長し続けそうな会社
ということでした。この2点を満たすと思われる日本株を選びました。他社がマネできないライセンスを持っている企業や、業界独特の参入障壁がある企業など種類は様々です。あくまでもこれらは一例にすぎませんが、代表的な企業をご紹介します。
「バフェット編①『特権的な強み』を持つ会社を暴落時に買う」を読む

ヤクルト本社(証券コード:2267)

ヤクルト本社  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」といえば乳酸菌飲料「ヤクルト」ですが、そのヤクルトは整腸作用や大腸がん予防効果の点で高機能だと言われているシロタ株が配合されています。シロタ株は京都帝国大学の代田稔博士が発見して、その後培養強化されてヤクルトとして商品化されて今日に至っています。永遠に途絶えない血統の良い種馬を保有しているような強みがあります。

ヤクルトは2017年現在38の国と地域で販売され、1日の売上が3500万本、うち海外で2700万本と国際的な商品になっており、今も着実に愛飲者を増やしています。
同社は乳酸菌に関する研究にも熱心でその研究成果から医薬品や化粧品などの高収益事業も生み出しています。

JR東日本(証券コード:9020)

JR東日本  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」が担う山手線や中央線など首都圏の大動脈は10年後、20年後になくなるとは考えられません。同社はこの強みを活かして、駅の商業施設や電子マネー「Suica」のビジネスを展開して業績を着実に伸ばし続けています。

2020年には品川駅と田町駅の間に新駅を新設し、その駅周辺の街全体を開発するというビッグプロジェクトも進めています。Suicaは様々な店舗でも使えるようになり、同社としては鉄道に加えて決済インフラという強みを手に入れたといえるでしょう。この強みを活かしていければ今後さらに成長の余地が広がるように思われます。

パーク24(証券コード:4666)

パーク24  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」はコインパーキングのトップ企業として圧倒的な駐車場数とITを駆使した運営能力を誇ります。

また、駐車場の多さを活かしてカーシェアリング事業は2018年2月末時点で拠点数1万、稼働自動車台数2万を超えており、2位の事業者を8倍近く引き離して圧倒的な首位となっています。このカーシェアリングはレンタカーと似ていますが、スマートフォンのみで手続きできる点、15分単位でガソリン代と保険料込みで206円という料金体系、多数ある拠点を利用できる点が受けて急成長中です。

同社はコインパーキングとカーシェアリングの稼働データから得られるビッグデータを解析して運営ノウハウを高めていますが、データと仕組みを手にすることで、今後日本の自動車関連ビジネスの中心的な企業になる可能性も秘めています。

アニコムホールディングス(証券コード:8715)

アニコムホールディングス  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」はペット保険業界で約6割のシェアを握ります。全国の半数以上の動物病院と提携して保険料を自動精算するシステムを作り上げているという点と、全国のペットショップの6割程度と代理店契約を結んでいるという点が同社の強みです。

同社と代理店契約しているペットショップはペット販売時にペット保険への加入を勧めます。ペットショップは業務の煩雑化を避けるためも既存の保険会社以外の代理店になることはほとんどなく、それが大きな参入障壁になっていて、大手保険会社の攻勢なども退けています。
ペット保険業界はまだ国内では黎明期ですが、ペット保険先進国のイギリス並みの普及率になると、現状の5倍程度の市場規模になるのではないかと同社は見ています。

また、同社では全国の提携動物病院から送られてくるペットの病気・けがに関するデータを解析し、ペットの病気予防や高度医療など新しいビジネスへの展開も模索しています。

モーニングスター(証券コード:4765)

モーニングスター  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」は投資信託全体のデータと分析ノウハウを握り、投信情報会社として圧倒的な地位を確立している点が強みです。投資信託に関する情報を必要とする販売会社(金融機関)や顧客はモーニングスターから情報を直接的・間接的に得ることになります。また、投資信託を設定・運用している会社もモーニングスターから高い評価を得ることを目指しています。

投資信託業界は「つみたてNISA」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」など政策的な後押しもあり成長産業といえますし、同社もそうした追い風を受けながら長期的に着実に成長していく可能性がありそうです。

楽天(証券コード:4755)

楽天  ()  () 前日終値  () 始値  () 高値  () 安値  () ※株価、指数は最低20分遅れとなります。 」の強みは国内トップクラスの顧客数と取引高を誇る楽天市場と楽天カードです。
楽天市場はアマゾン・ドット・コムの攻勢を受けてトップシェアの座を奪われたと報じられています。しかし、ネットショッピング事業は年率10%程度の成長が続いている成長産業ですし、全国の独自商品を持つ会社に出店してもらうという同社のビジネスモデルは独特のものであり、今後はアマゾン・ドット・コムとすみ分けを進めながら成長を続ける可能性があるのではないでしょうか。

楽天カードは会員数が約1500万人にまで拡大し、取り扱い金額は国内トップになりました。クレジットカードの顧客は忠誠心が高く、今後同社の事業の足場を支える強力な武器になるのではないかと思われます。
ただし新規参入を表明した「自前回線を持つ携帯電話事業」はリスクといえます。バフェット銘柄というには事業の分かりやすさや業績の安定性にも今のところは欠ける面も否めませんが、将来的にバフェット好みに近づいていく可能性があるではないかと思われます。

これらの銘柄は「今」買いなのか?

以上6銘柄について考えました。いずれも魅力的な銘柄に思えますが、問題は「今」が買い時なのかどうか、という点です。
2018年2月末時点の予想PERはヤクルト本社39倍、JR東日本14倍、パーク24は27倍、アニコムホールディングス55倍、モーニングスターが28倍、楽天が17倍となっています(会社予想ベース。会社予想がないものについては東洋経済予想)。

株式市場の上昇が何年も続く中で、有望と思われる株のPERはかなり高くなってきました。バフェット自身も現状としては現金の比率をかなり高め、目立った投資活動をしなくなっているようです。

バフェットの投資の真骨頂は市場が暴落などに見舞われて投資家心理が冷え切っているような時にバーゲンセールのような値段で株を買うことです。やはり、バフェットの選択基準に合う株がPER15倍前後、少なくとも20倍以下に下がる場面を狙いたいところです。

今回のテーマで取り上げた上場企業

ヤクルト本社
JR東日本
パーク24
アニコムホールディングス
モーニングスター
楽天

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*本資料掲載時点で、モーニングスターは日本証券金融の注意喚起銘柄に指定されています。